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研究紹介

ピープルファースト

  
支援費制度をやめて介護保険制度に統合する計画に反対する声明

ピープルファースト北海道
2004年1月20日

 厚生労働省「介護制度改革本部」からだされた、介護保険と障害保健福祉施策との統合について、『ピープル・ファースト北海道』は、以下の理由から反対します。

1. 仲間たちの生活費のお金が足りなくなる!
 国は「生活保護費」や「年金」を減らそうとしている。そして、介護保険と支援費制度の統合をして、福祉サービスが使える時間や種類に関係なく、「年金」から 保険料を勝手に引き、さらに、福祉サービスを使う時に「自己負担金」を集めようとしている。
 そうしたら、「生活保護」や「年金」だけでち地域でく暮らしている仲間たちは、生活するためのお金がなくなってしまう。国は、そんなにお金を集めて、何に使う つもりなんだろうか。

 地域でく暮らしている仲間のなかには、「生活ほ保護費」と「年金」を受け取り、地域の福祉サービスをつかいながら生活している人がたくさんいます。もし、国が 言っているように保護費と年金を減らされて、年金から介護保険料を引かれ、さらに、サービスを使うときの自こ己負担金が増えたら、地域生活が出来なくなります。 自由にえら選んで決めてきたその生活ができなくなります。今の生活を続けたくても、入所施設に入るしかなくなります。そうしたら、文化的で幸せな生活は送れない。 仲間の生活保護や年金はそのままにしてください。お金が足りないのなら、もっと別のところ(防衛費や公共事業費)から集めたらいい。
 国は、自衛隊にたくさん税金を使い、戦争の準備をしています。戦争には反対です。戦争は、ハンディをもったひと人をたくさん作る。
 他の人の痛みを、もっと身近に感じてください。

2. サービスを選んで決められなくなる!
 知的や身体、精神のハンディをも持っている人も介護保険制度の「要介護度認定」で分けられるようになり、使えるサービスも時間も決まってしまう。今の介護保険の 現状から予想すると、軽度のハンディをも持っている仲間は、サービスがつか使えなくなる。重度のハンディを持っている仲間は、入所施設に入れられてしまう。

 いま今、支援費制度を使い地域で生活している仲間は、要介護認定で分けられると「要支援」か「要介ご護1」に当てはまる人が多いと思います。そうしたら、地域で生活 するためのサービスか使えなくなります。もし使おうとしてもお金がたくさんかかるので、結局は、使えなくなります。
 もし、地域で生活できなくなって入所施設にはい入ったら、自由に外に出れないし、規則にしばられてご飯とかも、自分の食べたいものを選べなくなる。遊びにもいけなく なる。地域にすんでいれば、自由に選べる。それで、少しくらい失敗しても一緒に考えてくれたり、相談できる人がいれば地域で生活できる。
 「選択権」は人間としての最低限の権利として憲法で保障されているはずです。そのことを、国はどう考えているのでしょうか。勝手に決めないでくだ下さい。もっと自由 に使えるサービスにしてください。私たちから「幸福追求権」を奪わないでくだ下さい。

3. これから生まれてくる子どもたちにも押し付けることになる!
 今この「改悪」を見逃すと、これから制度をつか使って生活しようと思っても、出来なくなる。反対しても、役人や学者やふくし業者が決めて、制度は変わってしまう かもしれないけど、『ピープル・ファースト 北海道』は、だまって見逃すわけにはいかない。

 なにが役人や学者、ふくしぎょう業しゃ者なんですか。仲間の何を知っているというんですか?役人や学しゃ者、ふくし業者はお金もうけのことしか考えていない。 私たちがいるから成り立っているし仕事なのに、私たちのことより、自分のことばかり考えています。この人たちは、人に決められた生活を送ったことがない。利益が あれば社会生活上のハンディをも持っている人が切り捨てられてもかまわないという考えかたの人たちなのでしょうか。
 1つの「改あく悪」を許すと、また次々と「改悪」が進んでいく。それだけは、絶対に避けなくてはいけない。  私たちの子どもを戦争にいかせるようなことには、決してしたくない。
 自分にとって使いやすい「良い制度」を、これからの人にもの残していくことがたい大切なこと。
 このままでは、みんな地域で生活できなくなる。
 いくら反対しても、勝手に制度が変えられるかもしれない。しかし、自ぶん分や仲間にとってただ正しいとおも思うことをやりと遂げることは、自分のちからになる。

4. ノーマライゼーションの理念はどこへい行ったのか!
 国は、障害者福祉施策の基本理念として「ノーマライゼーションの実現・施設から地域へ」を掲げているが、いま、介ご護保険と障害保健福祉施策の統合をすれば、 施設が儲かるだけの制度になり、ノーマライゼーションの理念からは、かけ離れていくことは確かだ。

 全国各地でいろんな団体が「支援費制度を使いながら、地域で暮らそう」と話し合ってきました。しかし、この介護保険との統合に反対の声を上げている団体を、 私たちはまだ知りません。何で誰も反対しないんでしょう。
 「本当に知らない」のか。「知っていても自分さえ良ければいい」のか。「今だけよ良ければいい」のか。軽度のハンディをも持った仲間は、サービスがつか使えなく なり地域で生活することが出来なくなる。重度のハンディをも持った仲間は、入所施設しか選べなくて、地域で生活することが出来なくなる。たくさんの仲間たちが、地域 で生活できなくなる。「みんな入所施設に入っていろ」ということになるかもしれない。これでは、国の言っているノーマライゼーションと違ってくるのではないのか。 社会生活上の困難をかか抱えていたとしても、地域で必要なし支援をうけながら、生きていてもいいのではないか。仕事ができる人だけが人間なのか、仕事ができる人だけ が地域にすんでいいのか。仕事ができない人も地域で生きていくことがノーマライゼーションではないのか。みんな、すきこのんでハンディをもったわけではない。
 国は、「お金がないからく国民からお金を集める」と言うけど、お金がなくなったのは、国のせいじゃないか!なのに、その責任だけ、国民に押しつけるのか!
 一番最初に切り捨てられていくのは、いつも、社会生活上の困難を抱えている仲間たちじゃないか!
 わたし私たちは、障害者である前にひとりの人間なんだ!
 『ピープル・ファースト北海道』の仲間たちは、地域でより良い生活をしていくために支援費制度、福祉サービス制度の勉強をたくさんしてきました。
 「ノーマライゼーション」や「措置から契約へ」、そして「自己決定」を勉強してきました。なのに、国や役所の都合で、またすぐに制度を悪く変えるのかよ!!!
 介ご護保険と支援費制度を統合することは、サービスを利用したいひと人にとっても、介護保険料を給料や年金から引かれてしまう人にとっても、いい事だとはおも思え ない!!
 私たち『ピープル・ファースト 北海道』は、制度改悪に反対する。そして国や行政は「何のために」「誰のために」制度を変えたいのか、わかりやすい説明を もとめる!



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