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■ 中国 臓器移植で死刑囚からの提供認める 衛生省
 中国誌「財経」最新号によると、中国衛生省の黄潔夫次官はこのほど、マニラで開かれた国際会議で、中国国内で実施している臓器移植に用いられている臓器の 大多数が死刑囚から提供されていることを初めて認めた。
 中国が移植に死刑囚の臓器を使っているとの指摘は以前から専門家らから出ていたが、当局者が認めるのは異例。黄次官は「死刑囚本人と家族から同意を得ており、 倫理的な問題はない」と強調した。
 同誌によると、昨年中国で実施された肝移植は約2700例、腎移植は約6000例。95%以上は死刑囚からの提供だった。
 次官はまた、死刑囚からの臓器提供や管理整備のための「人体器官移植条例(臓器移植法)」の制定を進めていることを明らかにし「国際社会が抱いていた中国の 移植に関する『灰色地帯』を解消することが可能になる」と述べた。(共同)

毎日新聞 2005年12月9日 18時48分 (最終更新時間 12月9日 19時50分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051210k0000m030029000c.html



■ 現場発 イスラエル軍、12歳少年を射殺 父は平和願い、敵に臓器提供
 イスラエル軍に殺された12歳のパレスチナ人少年。その臓器が、6人のイスラエル人に移植された。報復が報復を呼ぶ「憎悪の連鎖」は断ち切れるのか。家族の 真意と少年の死の真相を追って、戦闘が続くヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンに入った。【ジェニンで樋口直樹】

 ◆「息子は銃持ってない」
 武装勢力の拠点であるジェニンは、絶えずイスラエル軍の攻撃にさらされてきた。02年4月には50人以上の住民が殺害され、数百軒の家屋が破壊された。がれき の山と化した難民キャンプの一角で、イスマイル・ハティブさん(39)一家は暮らしていた。
 3日午前10時半ごろ、三男アハマド君(12)は、自宅近くの路上でイスラエル軍に銃撃された。イスラエル北部ハイファの病院へ運ばれたが、5日に死亡した。 「父親からもらった小遣いを握りしめて家を出た。絵を描くのが好きな、やさしい子だった」。母アブラさん(34)は、声を震わせた。
 脳死状態に陥った段階で、イスマイルさんは臓器提供を決断する。「兄は肝臓の移植手術を受けられずに死んだ。肝臓の提供者がいれば死なずにすんだ」との思いが あった。「アラブ人でもユダヤ人でも、息子の体の一部が役立てばいい」と申し出る。心臓や肝臓などが6人に提供された。全員がイスラエル人。「たまたまだ」と、 移植コーディネーターは言う。
 移植のニュースはイスラエルの新聞やテレビで大々的に報じられる。パレスチナ人の臓器がイスラエル人に移植された例は過去にもあったが、子どもを殺された家族 が相手方に提供するケースは「聞いたことがない」(病院関係者)からだ。だが、美談の陰に少年の死の真相は隠されていた。

 軍当局は「部隊が銃撃され、約130メートル先の武装した男に発砲した。その場で見つかった銃は、プラスチック製の(おもちゃの)銃だった」と発表。遺憾の意 を表しながらも「兵士らの行動は正当だった」と主張した。
 疑問が残った私は、目撃者を訪ね歩いた。
 「塀の外へ出るな」。激しい銃声に、自宅の窓から外を見た警察官のハバイバさん(27)は、目の前の塀の内側で遊んでいたアハマド君と友だちの2人に、大声を 張り上げたという。塀の外では、パレスチナ武装勢力とイスラエル兵士が銃火を交えていた。
 銃声が途切れ、アハマド君が塀の外へ出た時だった。銃弾が右側頭部を貫いた。助けようとした住民にも銃撃が浴びせられ、さらに1発がアハマド君の足に命中 した。
 「あの子はおもちゃの銃を持っていなかった。持っていたのは塀の内側にいた友だちだ」と、ハバイバさんは証言する。現場が戦闘状態にあったことも、おもちゃの 銃があったことも事実だが、「武装した男に発砲した」という軍の主張は極めて疑わしい。

 パレスチナでは、イスラエル側に殺された人のポスターを「殉教者」として作り、街に張り出す。殉教者らしく、子どもでも銃を構えた姿が一般的。銃を描き込む ことも多い。でも、イスマイルさんらが作ったアハマド君を悼むポスターは違う。
 「パレスチナの子どもたちはなぜ殺されるのか」。ポスターには、大きな「?」とともに、こう書かれていた。
 「うちの子は銃を持っていなかった」。イスマイルさんは息子の死について、これしか語らない。一方で臓器移植については「平和の実現を望む我々のシグナルだ と思ってほしい」と、泣き腫らした目に力を込めた。
 臓器移植の善意は伝わるか。死んだ息子は喜んでくれるだろうか−−。ポスターをじっと見るイスマイルさんに、理想と現実との相克に苦しむ父親の姿を見た。

毎日新聞 2005年11月10日 東京夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/isr/news/20051110dde001030006000c.html



■ 臓器提供「中学生も可能に」 小児科学会が見解
 日本小児科学会の小委員会は25日までに、脳死で臓器提供できる年齢を中学生以上に引き下げるべきだとする見解案をまとめた。臓器移植法は15歳未満の 小児からの脳死移植ができず、法改正論議の焦点となっている。同学会は9月の理事会で見解案を承認して国に申し入れする予定で、対象年齢の引き下げに影響を 与えそうだ。
 小委員会は中学生(12〜15歳)になれば命に関する教育を受けたり、薬の臨床試験で本人のサインを書いたりすることから、「自分の意思を表明できる」と 判断した。見解案では、死や脳死に関する教育の充実や意思表示カードへの署名に際しての講習開催を条件に引き下げを容認するとともに、「小児からの提供臓器は 小児への移植を優先すべきだ」としている。【山本建】

毎日新聞 2004年8月25日 20時17分


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