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■ 薬害C型肝炎
薬害肝炎訴訟弁護団全国ホームページ
薬害のない未来を 肝炎九州訴訟判決を前に







  
■ 女性に人気の「タトゥー」ご注意 C型肝炎の感染例も
 若い女性の間で、花や幾何学模様のデザインを体に彫る「アメリカン・タトゥー」と呼ばれる入れ墨が急速に広まっている。専門のファッション誌も登場し、約80軒の サロンが紹介されている。厚生労働省は「医師以外が従事すれば違法」との立場だが、実態把握は難しく、事実上の黙認状態だ。針の使い回しが原因で肝炎に感染したと みられる例も相次いでおり、医師らは注意を呼びかけている。
 東京・銀座のOL(33)は24歳の時、ハワイで入れたのが最初だ。腰に5センチぐらいのチョウの絵を彫った。「友人との記念に」のつもりだった。15分で 50ドル。その後、東京都内にある個人経営のサロンで足首に花を入れた。「ファッションの一部。朝の化粧も大変だから眉ずみもタトゥーにしている」
 タトゥーは、人気歌手やサッカー選手のベッカムに刺激され、若い女性の間で一気に広がった。
 一昨年6月には専門のファッション誌が登場。出版元によると、これまでに3号(各公称5万部)を発行した。同誌には、「スタジオ」と呼ばれるサロンが東京や大阪を 中心に約80店掲載されている。美容院やエステサロン、ネイルサロンとの併設も目立つ。
 都内でサロンを経営する女性は「客は20代後半から30代の女性が大半。花や天使、チョウをあしらった柄に人気がある」と話す。
 タトゥーは、針で皮膚を傷つける行為なので、医師免許を持たない者が従事すれば医師法に違反する。だが、ファッション誌の編集者は「眉ずみを入れるメークまで 含めると、技術者と言える人は国内に千人近くいるのではないか」と指摘する。
 針を通してC型肝炎に感染したとみられる例が報告されている。
 広島大大学院医歯薬学総合研究科の茶山一彰教授(消化器内科)は昨年6月の日本肝臓学会で、タトゥーを入れた若者4人がC型慢性肝炎などに感染した例を発表 した。
 広島県内の20代男性の場合、風邪の治療で訪れた診療所で血液検査を勧められ、感染を知った。自分と同じサロンでタトゥーを入れた友人がC型肝炎に感染した ことを知り、受診したという。若者らは茶山教授に「タトゥーの針で肝炎になるなんて考えてもみなかった」と、がっかりした様子だったという。
 C型肝炎は肝硬変や肝がんなどに進行するまで20年以上かかる。
 茶山教授は「C型肝炎は初期には症状がなく、異常を感じたときは手遅れとなるケースが多い。針の使い回しをしていた可能性のある所でタトゥーを入れた人は、 早めに検査を受けてほしい」と話している。

◇厚生労働省医政局医事課の話
 タトゥーを入れる人も違法だと分かってやっているというのが実態で、憂慮している。01年11月に、レーザー脱毛とともにタトゥーについても、指導や告発をする よう都道府県に通知した。ただ、実際に告発をしたという報告はない。

asahi.com (2005/01/12)
http://www.asahi.com/health/medical/TKY200501120247.html


■ 手術中にC型肝炎感染 患者の血液飛び目に付着 翌年出産の子も母子感染
http://www.m3.com/news/article.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=-1&id=15970&lang=ja
共同通信社 5月31日

大阪、20代の女性外科医 1
 大阪府内の病院で2002年、手術の助手を務めた20代の女性外科医がC型肝炎ウイルス(HCV)に感染していたことが29日、分かった。感染患者の血液が目の粘膜に付着 したためとみられ、外科医が翌年出産した赤ちゃんへの母子感染も確認された。
 HCVは主に血液を介して感染し、慢性肝炎から肝硬変、肝がんに進行する恐れがある。針刺し事故のほか手術による医療従事者の感染リスクが指摘されてきたが、国 内で表面化するケースは少なく、医療現場で対策の徹底が求められそうだ。
 病院関係者によると、外科医は02年6月、HCVに感染している乳がん患者の手術で助手を務めた際、患者の血液の飛沫(ひまつ)が誤って目に入った。感染防止用の ゴーグルは着用していなかった。
 その後、妊娠が分かったために受けた感染症検査でHCVに感染していることが、同年10月になって判明。詳しい分析の結果、ウイルスの遺伝子型は手術患者のものと 一致していた。
 外科医は手術の約4カ月前にも針刺し事故を経験していたが、事故後の検査で感染を否定されており、この手術が原因とみられている。
 外科医は昨年4月に出産、赤ちゃんからもHCVが検出され、母子感染が確認された。母子感染は5%前後の確率で起きるとされ、感染を確実に予防する方法はないと いう。
 外科医は出産後に抗ウイルス薬の投与を受け、現在はウイルスが検出されなくなっている。赤ちゃんはまだ幼いため投薬を受けておらず、経過観察を続けている。

国内の感染実態把握を 2
 東北大病院感染管理室の国島広之(くにしま・ひろゆき)助手(感染制御学)の話
 手術時には、患者の血液が直接目の粘膜に付着してC型肝炎ウイルスなどに感染するリスクがあるが、国内の医療従事者の感染実態は分かっていない。医療現場では リスクを軽く考えてしまいがちで、感染防止のためのゴーグル着用はあまり浸透していない。実態に関する情報収集と啓発が必要だ。

C型肝炎 3
 主に血液を介して感染するが、自覚症状が出にくく症状が進行しやすい。国内の感染者は約150万人と推定される。かつては注射針の回し打ちや輸血などの 医療行為によって感染が広がり、「医原病」ともいわれる。危険な血液製剤の製造を禁止しなかった国の責任を問う薬害肝炎訴訟も東京地裁などで係争中。



■ 自己注射解禁を協議へ HIVと肝炎の感染者に
共同通信ニュース速報 2004-05-24-21:45
 厚生労働省は24日までに、治療が難しいエイズウイルス(HIV)とC型肝炎ウイルス(HCV)との重複感染者に対し、肝炎治療薬インターフェロンの自己注射の保険 適用を認めるかどうか検討を始めた。専門家と原告らが話し合う協議の場も設ける考え。
 坂口力厚労相が同日、東京、大阪のHIV訴訟原告団との面談で明らかにした。
 インターフェロンは吐き気や不眠、うつ症状などの副作用があり、自己注射は現在、保険適用されていない。
 しかし薬害エイズ被害者は、血液製剤を通じてHCVにも感染した例が多い。エイズ治療の研究は進んでいるが、エイズ発症を薬で抑えても治療中に肝炎が悪化して 死亡する例が増えているため、原告団が自己注射の保険適用を強く求めていた。
 原告団によると、同省内で非公開で行われた面談で、坂口厚労相は「専門家の意見を聞かせてほしいが、できるだけ早く検討に移りたい」と語った。今後、関連の データを集め、協議の場で話し合いを続けるという。



■ グラクソ・スミスクラインのB型慢性肝炎治療薬「ヘプセラ錠」優先審査品目に指定
http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/mdps/304032
2004.4.26
 グラクソ・スミスクラインは4月22日、同社が承認申請中のB型慢性肝炎治療薬の「ヘプセラ錠10」(一般名:アデホビルピボキシル)が、厚生労働省から3月31日付け で優先審査品目に指定されたと発表した。通常、承認審査には1年半以上を要するが、優先審査品目に指定された場合、状況によっても異なるが、通常、約6カ月間で 承認される。
 ヘプセラ錠は、米Gilead Sciences社が創製した抗ウイルス薬で、同社の経口抗ウイルス薬であるゼフィックス錠(一般名:ラミブジン)に対する感受性が低下したYMDD 変異ウイルスに効果を発揮する。YMDDとはB型肝炎ウイルスの552番目のアミノ酸がメチオニンからバリンまたはイソロイシンに変異して、ラミブジンに対する感受性が 低下したものを指す。
 日本における第3相臨床試験では、YMDDウイルスが増殖し、肝機能の異常が認められたB型慢性肝炎患者やB型肝硬変患者に対して、本剤とラミブジンの併用療法の有効 性と安全性が確認されているという。
 Gilead Science社は2002年9月に米国でB型慢性肝炎の適応で本剤の承認を取得している。グラクソ・スミスクラインは日本、韓国などのアジア地域と中南米における 同剤の開発・販売の独占的権利をGilead社から獲得している。



■ 薬害エイズ被害者、6割はC型肝炎による肝疾患で死亡
朝日新聞ニュース速報 2004-04-24-22:10
 非加熱の血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染し、昨年1年間に亡くなった血友病患者ら薬害エイズ被害者15人のうち、9人の死因はエイズではなく、C型肝炎 ウイルス(HCV)感染による肝硬変や肝臓がんだったことが分かった。被害者らでつくる「はばたき福祉事業団」(東京)が24日、公表した。被害者の95%以上がHC Vにも重複感染しているとされ、同事業団は、HIVは治療法が進んで死亡数が減ってきたがHCVは治療体制が整っていない、と改善を求めている。
 同事業団によると、83年から今年3月末までに死亡した薬害エイズ被害者は約550人で、うち少なくとも41人の死因はHCVが関係する肝疾患だった。その割合 は、94年には64人中1人だったが、99年ごろから増加傾向が顕著になり、03年には15人中9人、04年もすでに5人中3人が確認されている。
 子供時代に非加熱製剤を投与された20〜30代の若者が目立っているのも特徴だ。HIVとHCVの重複感染者は、HCVの単独感染者に比べて、肝硬変や肝がん への進行が早いとされる。


■ 薬害エイズの41人、死因は肝疾患
読売新聞ニュース速報 2004-04-24-20:15
 血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染した薬害エイズ被害者のうち、これまでに少なくとも41人が、肺炎などのエイズ関連死ではなく、肝疾患で亡くなっていた ことがわかった。大半がC型肝炎ウイルスにも重複感染していたのが原因という。
 被害者らで作る「はばたき福祉事業団」が24日明らかにした。同事業団によると、1983年から今年3月末までの21年間に、亡くなった被害者約550人のう ち、確認されただけで41人の死因は肝硬変や肝臓がんなどだった。死亡者全体の数は、94年をピークに減り続けているが、肝疾患が原因の死亡者は逆に増えており、 昨年と今年は、死因の約6割に上った。10―40歳代の若い年代が目立つという。
 厚生労働省研究班の全国調査では、薬害エイズ被害者の97%がC型肝炎ウイルスにも重複感染していることが判明している。エイズ治療薬が肝臓に与える影響など から重複感染者は肝炎の進行が速く、同事業団の大平勝美理事長は「エイズ自体は克服できる時代なのに、肝炎で亡くなるとは残念でならない。医師は危機感を持ち、早急 に治療体制を整えてほしい」と訴えている。



■ C型肝炎の母子感染1割 インターフェロン治療で効果
朝日新聞ニュース速報 2004-02-17-08:05
 C型肝炎に妊婦が感染している場合、出産時に1割前後の確率で母子感染が起きていることが、厚生労働省の研究班の調査でわかった。C型肝炎の母子感染の詳細な 実態調査はこれが初めて。子供の感染にはインターフェロンによる治療効果が高いこともわかった。研究班は、感染に気づけば子供のうちの早期治療が勧められる場合も あるとして、医師、妊婦向けの指導指針を夏までに作成する方針だ。
 研究班(班長、白木和夫・鳥取大名誉教授)は大学病院など8施設でC型肝炎ウイルス(HCV)に感染している妊婦計約400人を調査した。各施設では7.3〜14% の割合で母子感染が起き、平均の感染率は9.4%だった。
 現在、妊婦のC型肝炎感染率は0.4〜0.7%程度とされている。年間120万人が出産しており、約500〜800人の新生児が母子感染している計算になる。
 出産時に破れた胎盤を通じて感染している可能性が高く、通常の帝王切開での感染はほとんどなかった。母乳による感染例もなかった。
 感染した子供の3割は3歳までに自然にウイルスが消えていた。4〜15歳でインターフェロンによる薬物治療をした場合、4割でウイルスが消えた。治療中の副作用 は軽い発熱ぐらいで、治療後、6年間の追跡調査でも発育障害などの副作用はみられなかった。
 また感染が続いても、B型肝炎の母子感染のように肝硬変や肝臓がんなどの重症例はみられなかった。ただ、長期的な影響ははっきりせず、成人後に慢性肝炎になる 可能性も否定できないという。
 C型肝炎の母子感染は医師の間でもあまり認識されておらず、妊娠時にも検査はほとんどされていない。研究班は夏までに作成する指導指針で、母子感染の実態を 詳しく解説し、検査の重要性や治療が勧められる場合の対応などを盛り込む。
 白木名誉教授は「感染の事実を知っていれば、治療が必要かどうか判断できる。手術歴や輸血歴のある妊婦や、家族に肝臓の病気のある妊婦は、検査が重要だ。ただ、 子供が感染していても生活上、何ら制限はなく、過度な心配は要らない」と話している。

◆C型肝炎
 ウイルスに汚染された血液を介して感染し、国内には150万〜200万人の感染者がいると推定される。90年代初めまで感染予防策がとられておらず、輸血、 手術などの医療行為を通じて感染した人が多い。成人の場合、ウイルスを保持したままの持続感染者の7割が慢性肝炎になり、一部が肝硬変、肝臓がんに進行する 危険がある。



■ 厚労省 アルブミン製剤使用患者がC型肝炎感染
日本医師会デイリーニュース 2004/01/05 じほう
 厚生労働省は12月25日に開かれた薬事・食品衛生審議会・血液事業部会運営委員会(座長=清水勝・杏林大医学部臨床検査医学講座客員教授)で、03年7月の改正 薬事法施行に伴って製薬企業に義務づけられた生物由来製品の感染症定期報告で、バクスター社のアルブミン製剤(人血清アルブミン)を使用した患者がC型肝炎に感染し た事例が報告されたことを明らかにした。



■ 中外製薬 C型慢性肝炎治療薬「ペガシス皮下注」を発売
日本医師会デイリーニュース 2003/12/16 じほう
 中外製薬は12日、C型慢性肝炎治療薬「ペグインターフェロンアルファ―2a(遺伝子組換え)」(販売名「ペガシス皮下注90μg」、「同180μg」)が 薬価収載され、同日付で発売すると発表した。同製品は、2002年11月に輸入承認を申請、優先審査が適用されたため、申請後1年強の短期間での発売になった。

cf.ペガシスのサイト
http://www.pegasys.com/



■ 肝炎感染理由の解雇は不当 神戸の男性が慰謝料請求
日本医師会デイリーニュース 2003/12/14 共同通信
 C型肝炎感染を理由にした解雇は不当として、神戸市の二十代の男性が九日、人材派遣会社「ジャパンクリエイト関西」(大阪府門真市)と派遣先の医薬品卸会社「アズ ウェル」(大阪市)に慰謝料など計五百五十万円の損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に 起こした。
 訴状によると、男性は今年五月六日、ジャパンクリエイト関西に採用され、七日から派遣先のアズウェル神戸支店で薬品の配送作業などを担当。作業中に同僚から酒を 飲まない理由を聞かれ、肝炎感染を打ち明けた。
 八日には神戸支店の上司から感染について黙っているよう口止めされた上、九日に支店を訪れた派遣会社の担当者から「派遣先から聞いたが、薬の卸をやっているから まずい」などと言われ、同日付で解雇された。
 男性は一九九六年夏ごろ、体調を崩し感染が判明したというが、「現在では問題なく、会社での業務を通し同僚らを感染させる危険や仕事に支障が出る恐れはない。働 く権利を侵害され、精神的苦痛を受けた」と主張。
 提訴とともに、兵庫県弁護士会に人権救済を申し立てた。



■ C型肝炎も検査すり抜け 日赤の追跡調査で初確認
共同通信ニュース速報 2003-12-14-14:40
 C型肝炎ウイルス(HCV)の混入した献血血液が日赤の高感度検査で「陰性」とされ、輸血に使用されていたことが、十四日まで日赤の調査で分かった。
 一九九九年の高感度検査導入以来、HCVのすり抜けが確認されたのは初めて。厚生労働省の指導を受け、日赤が六月以降、過去にさかのぼって進めている献血血液の 追跡調査で判明した。
 この血液を輸血された患者はもともとの病気で既に死亡しており、輸血によるHCV感染は確認されていない。
 日赤によると、HCV混入が確認されたのは二○○○年十一月に関西で献血された血液。日赤が保管していた血液検体を個別に調べ直した結果、HCVの遺伝子が検出 された。献血時は五十人分の血液をまとめて検査するため、ウイルス量が微量で検出 できなかったとみられる。
 この血液は同年十二月に関西地方の病院で胃がん患者に輸血され、この患者は約八カ月後に胃がんで死亡していた。
 HCVすり抜けの判明により、B型肝炎ウイルス、エイズウイルスと合わせて、高感度検査が対象としているすべてのウイルスですり抜けが確認されたことになる。

■ C型肝炎も献血検査すり抜け 輸血に使用、追跡調査で確認
時事通信ニュース速報 2003-12-14-13:22
 日本赤十字社による血液製剤の追跡調査で、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染した献血者の血液が、検査をすり抜けて輸血されていたことが14日、分かった。 1999年に高精度の核酸増幅検査(NAT)が導入されて以降、HCVのすり抜けが確認されたのは初めて。

■ C型肝炎ウイルスもすり抜け、患者に輸血 日赤献血検査
朝日新聞ニュース速報 2003-12-14-13:08
 C型肝炎ウイルス(HCV)が混入した献血血液が、検査をすり抜けて患者に輸血されていたことが日本赤十字社の調査でわかった。99年の高感度検査の導入後、 HCVのすり抜けが確認されたのは初めて。
 日赤によると、献血時の検査でB型とC型の肝炎ウイルス、エイズウイルス(HIV)の感染が疑われる献血者の過去の献血血液を調べ直す追跡調査の中で 見つかった。
 01年1月にHCV陽性と判明した人について、その前回の00年11月の献血血液を再検査したところ、ウイルスが検出された。献血時の高感度検査では50人分の 血液をまとめて調べるため、1人分ずつ調べる追跡調査での再検査よりも感度が落ちる。
 検査をすり抜けた血液は、00年12月に関西地方の医療機関で胃がんの患者に輸血された。約8カ月後に患者は胃がんで死亡しており、輸血での感染の有無は確認 できなかったという。
 高感度検査はB型とC型の肝炎ウイルス、HIVを対象に実施。B型はたびたびすり抜けが問題になり、HIVも患者には使用されなかったものの、すり抜けが1件 確認されている。C型については、これまで確認されていなかった。

■ C型肝炎ウイルス、献血血液の検査すり抜け
読売新聞ニュース速報 2003-12-14-03:20
 献血時に日本赤十字社が行う高精度の病原体検査で、C型肝炎ウイルスに感染した献血者の血液が陰性(感染なし)と判定され、輸血に使用されていたことが13日、 同社の追跡調査で分かった。1999年の高精度検査導入後、C型肝炎ウイルスのすり抜けが確認されたのは初めて。
 肝臓がんの約8割はC型肝炎がもともとの原因とされており、かつて輸血や注射針の使い回しなどでウイルスが広がった歴史があるが、99年以降は輸血による感染の 危険は事実上、なくなったとの見方が強かった。
 追跡調査は、すり抜けが疑われる献血血液に対する日赤の調査・回収などの措置が不十分として、今年6月から厚生労働省の指示で始まった。調査の過程で、2000 年11月に関西地方で献血され、高精度検査で陰性だった血液の保管分を、さらに詳しく再検査したところ、C型肝炎ウイルスの遺伝子が検出された。
 高精度検査は核酸増幅検査と呼ばれ、化学反応を利用し、ウイルス遺伝子を大幅に増やして検出する。献血時には、血液の有効期限などの時間的制約から、50人分の 血液をまとめて調べるのに対し、再検査では1人分ずつ個別に調べるため、精度が、より高くなる。
 日赤によると、すり抜けた血液は、2000年12月、関西地方の医療機関で胃がんの患者に輸血された。患者は輸血の約8か月後に胃がんで死亡し、輸血感染が起き たかどうか確認できなかったという。
 C型肝炎ウイルスのすり抜けが判明したことで、B型肝炎、エイズと合わせ、高精度検査が対象とするウイルスすべてで、すり抜けが確認されたことになり、日赤の 誇る高精度検査も限界が改めて示された。
 日赤は既に安全性向上に向けた改善策として、献血検査で一度に処理する人数を現行の50人より減らす方針を示している。

◆C型肝炎
 感染後30年以上かけて慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんと進行する。自然治癒は期待できず、インターフェロンなどで治療するが、国内の感染者約150万人のうち 7割は難治性。ウイルスが1989年に発見されるまでは、輸血が主な感染経路とされた。



■ 先進国で集団感染の危険 A型肝炎ウイルス
日本医師会デイリーニュース 2003/11/17 共同通信
 米国で集団感染を引き起こしたA型肝炎は、ウイルスが原因で起こる一過性の急性感染症だ。便などで汚染された飲み水や食物を摂取し、感染することが多い。
 熱帯や亜熱帯地域では成人までに多くの人が感染し、免疫を得る。上下水道が整備された先進国では集団発生はほとんどなくなった。しかし免疫を持たない人が増えた ため、集団感染の起きる可能性がある。
 厚生労働省によると、潜伏期間は数週間。発症すると発熱や吐き気など風邪に似た症状に襲われ、肝機能が落ちる。劇症化して死亡したり、慢性化したりする例は 少ない。ただ、安静にしないと衰弱し、長期休養が必要になることもある。
 感染予防にはワクチン接種が有効。感染の恐れがある地域に滞在する際には、ウイルスは熱に弱いため、十分に加熱した食事を取るのが安全だ。

■ 490人がA型肝炎感染 3人死亡、米史上最悪か
ニューヨーク14日 共同
   米ペンシルベニア州のレストランで食事をとった客を中心にA型肝炎が大規模に広がり、米メディアによると、十四日までに三人が死亡、四百九十人以上が感染している ことが分かった。
 このレストランは同州ピッツバーグ近郊にあるメキシコ料理のチェーン店「チチズ」で、米保健当局によると、A型肝炎の感染者数としては米国で史上最悪になる 見通しだという。
 当局によると、感染の原因は今のところ不明。しかし、テネシー州やジョージア州などで最近、「シャロット」と呼ばれるサラダ用のタマネギが原因とみられるA型肝炎 が発生しており、同店はチェーンのメニューからシャロットを外したことを明らかにした。
 感染者多数を出した店舗は来年一月まで閉鎖の予定という。



■ B型肝炎感染、若者に拡大 10代女性献血から検出
共同通信ニュース速報 2003-11-02-15:22
 B型肝炎ウイルス(HBV)に新たに感染したことを示す血液が、十代の女性の献血から最も高い割合で検出されるなど、HBVの新規感染者が若年層に集中している ことが二日までに、日赤の調査で分かった。
 大部分が性行為による感染とみられ、専門家から「無防備な性行為が増えていることを示しており、エイズの爆発的拡大の前兆」との指摘も出ている。
 若者中心の感染拡大が判明したのは、献血血液の安全性を高めるため、日赤が一九九九年から導入した核酸増幅検査(NAT)の結果。同検査は、ウイルス感染直後の 血液を見つけ出すことができる。
 日赤は、二○○○年四月から○二年三月にNAT陽性となった献血者の年代を調べた。
 すると、女性で最も多かったのは十代で、人口十万人当たり三・八九人だった。二十代も同二・八一人と二番目に多かった。最も少なかったのは五十代で同○・五一人 だった。
 男性の十代は同一・四七人と全世代平均並みだった。しかし、ピークの二十代は同三・二四人で、四十代(同○・三四人)の十倍近くに達し、やはり若者中心の感染拡大 傾向を示していた。
 HBV感染は、以前は母子感染や注射針の使い回し、輸血などが主な原因だった。現在は、これらの原因による感染はまれになっている。(了)



■ C型肝炎感染は西高東低 02年度、トップは佐賀県
日本医師会デイリーニュース 2003/09/16 共同通信
 厚生労働省は十二日、四十歳以上の主婦や自営業者らを対象に実施した二○○二年度のC型肝炎ウイルス検査の自治体別感染者率を公表した。最も高かったのは佐賀県 で、西日本に感染者の多い自治体が目立った。
 C型肝炎ウイルス感染の「西高東低」傾向は研究者から指摘されていたが、一般の検診に基づく全国規模のデータは初めてという。
 検査は老人保健法に基づく基本健康診査(住民健診)に○二年度から導入され、市町村が実施した結果を都道府県と政令指定都市別に集計した。
 四十歳から七十歳までの五歳刻みで受診する「節目検診」で最も感染者率が高かったのは佐賀県の3・9%で、全国平均(1・1%)の三倍以上だった。次いで大阪市の 2・0%、千葉、北九州両市の1・9%、広島県の1・8%だった。
 過去に大きな手術を受けるなど感染の危険がある人が節目検診以外の時期に受ける「節目外検診」の感染者率トップは大阪市で、佐賀、香川両県など西日本の自治体で 割合が高かった。
 節目検診、節目外検診を合わせた全国の受診者は約百九十二万三千人で、そのうちC型肝炎ウイルス感染が確認されたのは約三万一千人(1・6%)。同時に実施した B型肝炎ウイルス検診では約二万四千人が「陽性」とされ、感染者の割合は1・3%だった。



■ C型肝炎に有望飲み薬 体内ウイルス量、急減
日本医師会デイリーニュース 2003/10/27 共同通信
 C型肝炎ウイルス(HCV)の増殖を阻害し、体内のウイルス量を急速に減らせる飲み薬を開発したと、製薬会社べーリンガーインゲルハイム(本社ドイツ)が二十七日、 英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 C型肝炎患者に飲んでもらったところ、血液のウイルス量は百分の一―千分の一以下になったという。安全性や効果が確認されれば、有望な治療薬になると期待 される。
 開発したのは、HCVが増殖する際に欠かせないNS3プロテアーゼと呼ばれる酵素に結合し、働けなくする物質。同酵素の立体構造に基づいて設計し、合成した。
 液体に混ぜて飲み薬にして、日本人にも多いHCV1型の感染者八人で効果を試した。二日間に計四回服用したところ、全員のウイルス量がすぐ減り、二十四時間後に はウイルスが検出できなくなった人もいた。
 試験は四回の服用にとどめたため、いったん減ったウイルス量は、六―十三日後には元のレベルに戻った。
 同社は、基本的な効果は確かめられた、と指摘。「動物実験による毒性試験結果も検討し、次の臨床試験に進むかどうかを決める」としている。



■ 薬・食審第一部会 慢性C型肝炎治療薬ペガシスなど4成分の承認を了承
ニュース じほう
 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は2003年8月8日、中外製薬の慢性C型肝炎治療薬「ペガシス皮下注180μg」「同90μg」(新有効成分= ペグインターフェロンアルファ―2a〈遺伝子組換え〉)、ノバルティス ファーマの加齢黄斑変性症治療薬の「ビスダイン静注用15mg」(同=ベルテポルフィン)など 4成分の承認を了承した。審議された4成分はすべて新有効成分で9月の薬・食審薬事分科会に報告後、正式承認。年内にも薬価収載される見通しだ。

cf.ペガシスのサイト
http://www.pegasys.com/


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